高速バスのメリットは、運賃が安い事と早朝に到着出来るという二点に尽きる。※自分の場合
当然デメリットは多々あるが、上記の大きなメリットを優先してそれらには目をつぶらねばならない。
モンダイは、早朝に着けたは良いが、「身体機能が万全でいられるか否か」である。
ルートは、大阪→横浜。ただし仕事の出張ではなく、ちょっとした所用が発生したのだ。( ´ー`)
今回は早朝到着の必要がないので、メリットは料金のみなのだが思い切って決断した。
長時間乗車を始めとするデメリットを嫌って、これまで高速バスの利用を考えた事がなかったのだが、一度くらいは経験してみたいという理由のみで敢行したのだった。
高速バスについての知識も経験もまるでないのだが、とりあえずの調査で定番ブランドらしい”WILLER(ウィラー)”社に決めた。
座席パターンが数種類ある中で迷わず選択したのが、赤い”完全独立”シート。とつぜん思い立ったので出発日の二日前の予約だったが、平日(木曜日)だったせいか無事にゲット出来た。料金は7,000円。当然日程によって大きく上下する。
7000円というのは、想定していたギリギリ許容範囲である。これが休日前だと 10,000円から 11,800円などとなってしまう。
そこまで行くと、コストが「ぷらっとこだま」の11,600円と変わらなくなるのでまったくメリットなしなのだ。( ´ー`)
みるからに安楽そうなシートで、これなら長旅の疲れもあまり気にしなくて良いかも・・・と期待。
乗り込んでみた実物はこれ。見た感じも着席しての実感も意外と広さの余裕を感じず軽い失望感。(*´・ω・)
シート上方にある可動式ピローが非常に効果的で、首や肩の疲労をほぼ感じなかったのはおそらくこのパーツのお陰。
前後のスペースは特にモンダイなく、長い足を持て余す事はなさそうである。( ´ー`)
フットレストとレッグレストも完備していて、足腰の疲れもかなり軽減されたはずである。
乗客はほとんど全員が靴をぬぐわけで、悪臭も心配していたのだが別に鼻につくこともなく杞憂に終わった。
・・・「人の事が言えるのか !?」というツッコミはお断り。(;`ー´)
もちろんこのスペースではフルリクライニングで全身を水平にするのは不可能なのだが、例えそれが出来たところでしょせんはイスの上である。ベッドのようなフラット面にはならないのでかえって疲れるだけだろう。
実際、背もたれをそれほど後傾させずともひとまず安眠は出来た。
客層が少し気になっていたのだが、いわゆる「若者」の比率はそれほど高くなく中高年層も少なくなかったので気が楽に。
全席がカーテン完備で半独立スペースとなるため、バス旅行のネガティブなイメージはかなり軽減された。
乗客のマナーは良く、皆さん静かに過ごしておられた。そんな中で最大の心配は自分の発する可能性がある”イビキ”だったのだが、無意識の緊張感のせいか、さいわい騒音発生にはならなかったようだ。アルコール摂取は控えてたし。( ´ー`)
定刻通り 5時5分に”YCAT(横浜シティ・エア・ターミナル)”到着。20時50分発なので、8時間15分の行程である。
バスの乗り心地はハッキリいって悪かった。おそらく今回のは車体がかなり古いせいだろう。ふだんゴルフの極上の乗り心地に慣れている身としては、ちょっとした段差でも突き上げがひどく、完全に”荷物満載のトラック”並みだった。エンジン音や走行音も静かとはいえない。
しかし、それでもいったん眠りにつくとそんな事はまったく気にならなくなったので、自分の環境適応力に感心してしまった。
ところで大阪と横浜間は、500km弱の距離。ほとんど高速道路走行なのに何でこんなに時間がかかるのかというと、その理由は 5回も「トイレ休憩」タイムがあるから。20分/回なのでこれだけで 100分も余分にかかっているのだった。
そんなに停車する理由は、この豪華なバスに トイレがない ためなのだ。(。゚ω゚)
もちろん、そんな事は事前の情報収集で分かってはいたのだが、自分としてはこれが最大の誤算となった。
結論からいうと、やはりそれなりに生じた長旅の疲労と睡眠不足で翌朝はかなりしんどかった。致命的といって良いだろう。
意外や、シートの出来や各種装備が良いためか、座った状態での長時間移動にはほとんど疲労を感じなかったのだが、出発後二度目のトイレタイムで寒風吹きすさぶ中、PAのトイレを往復してすっかり目が冴えてしまったのだ。
乗車前のアルコールや水分補給は控えめにしてはいたが、トシのせいもあり若い世代よりトイレが近くなっている。
済ませた後も、3回めの休憩タイムからは車内アナウンスがなくなる事もあり、何となく不安で「次の二時間後のトイレタイムを逃したらヤバイぞ。」という緊張感が消えず、けっきょく出発後と到着前の計 4時間くらいしか眠れなかったのだった。( ´Д`)
そして、「そんなに早く着いてどうするんだ ?」というモンダイについては、去年のツァーで夜間撮影を堪能した横浜ベイエリアの夜明け前後の風景撮影でもじっくりとシュギョーしてみようと軽く考えていたのだった。
が、しかし。ご存知梅雨も真っ青というほどの連日の雨模様。早朝から強雨が降り続けてあえなく断念したのだった。(;`ー´)
さてと。高速バス初体験の結論は、事前のイメージよりもはるかに快適だった。また機会があれば高速バスを利用するかといえば、”トイレ完備”を前提で、前向きに考えても良いかもと思い始めている。( ´ー`)
最後の写真は、雨の中でYCATから何となく橋を渡ってたどり着いたスペースのど真ん中に鎮座していたクルマ。
おや、これは”あのクルマ”ではないか ? 華々しくデビューしたとたんに不祥事による「出荷停止」なんて不運なクルマ。
実物を見るのは初めてだが、多くのクルマと同様に写真よりはマシに見える。とりあえずは良く頑張ったね。
航続距離と並ぶ最大の弱点「不細工」はとりあえず補ったようだが、ちゃんと売れるかな ?
後で調べたらこの場所は何と「日産本社ギャラリー」だったのだった。(;`ー´)