BMW 320d Blue Performance その3

“320d”で約130kmほど走行して返却前に給油したら、8.7Lしか入らなかった。14.9km/Lである。ちなみに、この時のクルマの燃費計は、18.0km。ま、やはりけっこういい加減であります。
とはいえ、たぶんクルマの表示値は、燃料消費量と走行距離をコンピュータが精密に計測・演算しているはずなので、いい加減なはずはないのだが、これまでの体験では一致した試しがないのだな。
「満タン計測の方が正確」などと主張するつもりはないが、ユーザーとして確実に計測・体感出来る最良の方法と信じているので、このような表現となる。( ´ー`)
さて総評。一般道60%と高速道路40%程度の割合で、エコランをこころがけたのはその20%くらい。それ以外は交通状況に応じたフツーの運転をした結果である。
本当は二泊三日くらいでもっと長時間試したかったのだが、何しろ人気車種のため、なかなかディーラーの試乗車が確保出来なかった。とはいえ、日常の使用条件でテスト出来たのでとりあえず満足である。
給油する燃料そのものが格安の”軽油”なので、燃費は現用愛車(525i/E39)のほとんど半分以下である。状況によってはハイブリッド車よりも安上がりになるかもしれない。まぁ、やはりスゴイクルマではある。

ところで。本文とは関係ないが、最近BMWのカタログのインテリア写真でこの”オイスター”カラーのものが良く載っている。実際にも非常に明るくて品の良い印象でとても好きなのだが、どうも日本人はこの種の明るいインテリアカラーの良さが理解出来ないらしく、とにかくブラック一辺倒。在庫車にもほとんどないので、このカラーを望むと”納期三ヶ月”の壁が待ち構えている。”サンドベージュ”も、とても品の良いカラーなのだが、やはり圧倒的に少ない、というより在庫車もゼロに近い状態。上級の”5シリーズ”でさえ、ブラックの”M Sport”が多数派らしいし・・・

いやいや、自分の見聞した程度の体験で「日本人は・・・」などとエラそうな事を書いてはならないと戒めつつ、敏腕営業マンにその辺を聞いてみたら、やはり圧倒的多数のユーザーはブラックを好んでいるらしい。
ただし、”7シリーズ”以上の場合は話が別で、かなりベージュやオイスターのクルマが出ているそうである。
うむ、なかなか興味深い話ではある。早い話が、「自分で洗車や車内の清掃をしない人たち」って事だろうな。

実際には、”3シリーズ”であっても、展示されている明るいインテリアカラーに好印象を持つ顧客もそれほど少ないわけではないらしいのだが、前述の”納期三ヶ月”に加え「汚れが目立ちやすい・手入れが大変そう」などと尻込みしてしまうらしい。その他の要因として、多数派を占める”M Sport”の存在も無視できないが。
ま、納期については、今時は車検毎とかそれ以前に買い替えてしまうような馬鹿者(自分の事です)は少なくて、フツーは5年以上所有するのが当たり前という時代のはず。最初のわずか三ヶ月が待てなくてどこにでもあるようなカラーのクルマしか手に入らないなんて、実にこっけいであるな。(*´~`*)
自分自身も、”Z3″を例外として、BMW車のインテリアカラーは20年近く”ベージュ”か”グレー”のクルマしか所有した事がないが、まめに手入れなどせずともシートが汚れてきて困ったなどという事は一度もなかったと報告しておこう。

現行の”3シリーズ”では、この”Modern”タイプのみがハーフレザー仕様になっていて、とてもお得である。「これでじゅうぶん」と感じさせる品質で、これによって”ダコタレザーシート”オプションの283,000円!!が節約出来る。
“3シリーズ”の価格は、450万円という事に一見なっているが、それは”Standard”仕様。
実際には20万円高の”デザインライン”仕様しか展示車も試乗車もほとんどない状態であり、”Standard”など見ることも出来ない。それに加えて、おそらく大多数の「やっぱレザーシートでなくっちゃ」との顧客にとって必須の”ダコタレザーシート”の283,000円。すなわち、”3シリーズ”の標準価格は 4,983,000円というわけ。
“Standard”だって、走行性能や主要装備品が劣るわけではなく、じゅうぶんに購入対象とする価値があるのだが、惜しむらくはレザーシートがオプションでさえ設定されていないのが難点。
その他、自分としては、インテリアカラーがブラックに限定されている事も致命的。(。-ω-)
ま、ユーザーの足元を見たBMWというメーカーの「商売上手」という事にしておこう。
そう言えば、実質”おとり商品”のような 399万円のモデルもいつの間にか消えてるし・・・

ただし、”Modern”はこのフロントマスクがなぁ・・・。あ、それとメーターパネルも・・・(。-ω-)
「けっきょくなんの話だっけ??」というわけで、”320d”に戻る。”320d”は”320i”より20万円高である。その差額を捻出するために”Modern”にすれば、という提案である。ま、誰もそんな事聞いてないとは思うが。( ´ー`)
さて。試乗レポートを名乗りながら感覚的な話ばかりで、いかにも説得力のない本シリーズではある。(;`ー´)
ちょっとだけカッコ付けておくと、”320d”はエンジン回転数約1500rpmを境にして変質する。すなわち1500rpm未満だと乗り心地はディーゼルカーそのものであり、それを超えるとガソリンカーと変わらなくなる。
ただし、それも4000rpmを超えるとパワーは頭打ちになるので回す意味がなくなる。要するに「エンジンをブン回す楽しみ」を期待できるクルマではないので、”d”を選択したなら諦めなければならない事は自明である。
そして、これくらいパワフルなクルマだと、”Sport”モードにでもしない限り、街中では1500rpm以下で走行する場面が少なくないし、ほんのちょっとアクセルに力をこめるだけでカンタンに並走車を置き去りにしてしまう能力がある事は先日書いたとおり。しかし、あくまで踏めばのはなしである。
とにかく1500rmp以下での低速走行時に室内に聞こえてくるのは”ガラガラ”ではなく”コロコロ”というごく小さな騒音であり、良く抑えられているとは思う。人によっては、慣れればなんともなくなるのかもしれないし、燃費と引き換えにこの選択をした事をいつかは後悔することになるかもしれない。
音に関しては、オーディオ再生音によってマスクしてしまう事は可能であるが、振動に関してはどうにもならない。
少なくとも、自分自身の感覚としては、”320d”から”320i”に乗り換えたとたん「何て静かでウルトラスムーズでシルキーなエンジンなんだ!!」と感嘆してしまう程の落差を感じるので、このクルマをマイカーとして自己負担で購入する事はありえない。もちろん社用車としてなら、バンザイの大歓迎ではあります。おしまいっ。(゜∀。)

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コメント

コメント一覧 (2件)

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    やはり本命はBMWですか(^^)
    車のECUデーターを携帯で見ることが出きるんですね
    作る人がいるんですね。
    http://android.appinfo.jp/apps/org.prowl.torque
    車のデーター活用なんて…
    浦島太郎状態になってます>僕が知らなかっただけです。
    時代進んでるんですね。

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    まだまだ試乗レポートは続く予定です。
    やってる内に自分でもますます面白くなってきたもので。
    ご紹介のようなアプリは初めて目にしましたが、今や、同一エンジンであっても(たぶん)パラメータをちょいと変えるだけで3ランク程度のグレードをひねり出すことが出来るんですよねぇ。( ´ー`)

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