同じ環境と被写体なのに、自分が撮ったのと、師匠が撮ったのは何が違うのだろうか ?
ハッキリ言って、空と海はこの写真のほうが断然見たままのイメージに近いのだが・・・
この写真が魅力的なのは、常套手段とはいえ約20度ほど傾ける事によって”躍動感”を演出しているのが大きい事と、人物の存在。
オーナーの、愛車に合わせたカラーコーディネートのファッションセンスも見事だし、これを入れない手はないよな。(・д・。)
ニヤけたオーナーを正面から撮らないのも実際以上に良く魅せるための重要なテクニック。これらによって写真に”命”が吹き込まれている。
加えて、望遠気味に撮られているので、”320i”の低くて長いボディラインがより魅力的に表現されている事も自分としては見逃せない。
ワイフが着目したのは、ボディ色。一枚目のはただのダークレッドにしか見えず、こちらの方がいつも目にしている色のイメージだという。
たしかにそれは云える。そして、砂の色も下の方が記憶のイメージに近い。つまり、そういうホワイトバランスにしているわけや。
同系色である砂の色もそれに引っ張られて、実際以上に砂のイメージが良く表現されているのだろう。
この場を良く記憶している自分としては、下のはずいぶん空と海のカラーバランスが狂っているのだが、主題であるクルマ(と人)をより良く見せるためにあえてこのような仕上がりにしたものと思われる。
実際には、仕上がりというより撮る前からそれを計算しているので、撮った後のレタッチ(修正)はしていないはずである。
撮る前から”作品”として仕上がりのイメージが出来ている師匠と、いまだに単なる”記録写真”のレベルから抜け出せない不肖の弟子の差は圧倒的に大きいと改めて再認識。縮まる時は来るのだろうか・・・(。-ω-)
もう一枚の問題作についてはまた明日のお楽しみ。( ´ー`)
コメント
コメント一覧 (2件)
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こんにちは。
コメントが遅くなってしまいましたが、ようやく体調も回復してきましたので・・・
いや、実は寝ているチャップを避けようと室内でよろけてしまい、荷物が入ったダンボールの上に転倒してしまい、その角に脇腹を強打。動くことが出来ず3日ほど寝込んでおりました。^^;
さて、私の写真を取り上げてくださるのは大変ありがたいことではありますが、裏腹、どうにもこっぱずかしい感もいたします。そんな大した写真じゃないもので…^^;
しかし、折角ですので、余計なことと思いつつ、少しだけ補足をさせていただきます。
まずホワイトバランスに関しては、概ね的を射ています。
通常、屋外では殆ど[晴天モード]の色温度を使用するのですが、この時はWBを[オート]に設定しました。
理由は撮ってすぐに背面液晶を見て[オート]設定が車の色合いが一番いい味が出ていると感じたからです。「撮る前から"作品"として仕上がりのイメージが出来ている」なんて格好いいものではありません。この辺はまさにインスピレーション。直感です。くどくどと背面液晶は見ません。シャッターを押して自動的に表示される2,3秒で判断しています。
そして「なんか違う」と感じたらWBを[晴天]から[オート]→[曇天]→[屋内]と変更してみます。皆ダメなら潔く諦めます。
次にカメラを傾けたことですが、これにもいくつか上げられる理由があります。
まず1点目は以前から言っているように被写体をコーナーへ流すと収まりがいいということ。(これはあるさんもご理解下さっているかと思います。)
次に使用レンズが28-300mmというお気楽高倍率ズームであるということです。(汗)
このレンズ、非常にいいレンズなのですが、欠点はとにかく「歪む」のです。
特に広角側は悲しいくらいに歪みます。(D700には歪み自動補正付いてないし、後処理で歪みを補正するのも結構面倒^^;)
文中には
>加えて、望遠気味に撮られているので、"320i"の低くて長いボディラインがより魅力的に表現されている事も自分としては見逃せない。
とありますが、実際の画角はフルサイズでの44mmですので、むしろ標準画角から広角側へ寄った画角です。このレンズをこの辺りで撮ると微妙に歪みます。
特に今回は背後が海。水平線が微妙に傾いていたり歪んでいるのはなんとも気持ち悪いものです。ならば、思い切って傾けてしまうことでそれを誤魔化してしまったわけです。(笑)
で、ここで大切なことは「使用機材の弱点(特徴)を知り」「その弱点(特徴)を迂回(利用)する」ということになるということなのかもしれません。
さて、最後の3点目ですが、文中では触れていませんでしたが、私的には実はこのポイント一番重要でした。
それはハンドルが切られてタイヤが右に向いていたことです。(笑)
これがもし真っすぐだったり、左にタイヤが切られていたらどうでしょうか?
ご想像ください。なんだか不安定じゃないでしょうか。
しかし、タイヤが右に切られ砂の付いたパターン面が見えていることにより踏ん張り感を感じ、通常は、私がカメラを傾ける場合、どちらかというと進行方向を上に傾けがちなのですが、今回は下へと向けたわけです。
ここ最近のあるさんのお写真を拝見していて実は時折、思わず「おぉ~!」と声を漏らしたり、「う~む」と感心させられておりました。(頭にのるといけないので、黙ってましたが…(笑))
なにより構図の撮り方が非常にうまくなったような気がします。
で、私が感じるあるさんの次なるハードルは「脱・普通感」なのかもしれません。
正直に言わせていただくとあるさんのお写真はいい意味でも悪い意味でも「嘘・偽り」がなく、非常に「普通」なのです。もちろん、それはそれでとても大切なことなのですし、「普通」の写真で人を驚かせたり感動させられれば、ある意味、究極なものなのかもしれません。
しかし、その領域に足を踏み入れるには「普通」を貫いていける場所ではないように感じます。
意図して望遠での圧縮効果や広角でのパースペクティブを使っては写真ならではでの「非・普通」を表現しては如何でしょうか。
また、カメラ設定の彩度設定を少し上げてみるのも画が華やかになります。(やりすぎると極めて下品になりますが…^^;)
お節介ながら、あるさんのお写真全体の彩度を少し持ち上げ、ボンネット部分の明度をやはり少し持ち上げた写真を貼っておきます。
http://4.bp.blogspot.com/-0kZzKs7—k/VanCZ8JEKdI/AAAAAAACAhg/2Ea69Wzrla8/s1600/NEX7_DSC09752a.jpg
もちろん好き嫌いはあるでしょうが、実際、雑誌などに掲載するならレフ板を使って、このくらいの明るさと華やかさを演出するのではないかと思います。
言い換えれば、見たままにとらわれずに、まずは「こんな画が撮りたい」とイメージ出来るかではないでしょうか。
ということで、今後の更なる精進を期待しております。^^)v
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よっしゃ、召喚成功 !! (´∀`)
あれだけ持ち上げられたら、背中がむずがゆくなってお出ましになるかなとの作戦的中や。
と思ったら、何ちゅう長文コメント・・・返事に困るがな。( ´・ω・`)
それにしても、負傷療養中とはご愁傷さまでした。
で、本題の解説は、なるほどですね。
今回のは「撮る前から」は言い過ぎで「撮ってから即座に撮り直し」の結果とはいえ、
> まさにインスピレーション。直感です。
なので、ほとんど同じことですね。
歪みについては全然分かりませんでした。そんなのいつも気にしてないし。(;`ー´)
それと。クルマをより良く魅せるには、20度くらいに切ったタイヤの角度の効果も間違いなくありますね。すぐに忘れてしまうんですが・・・
修正例も大変参考になりました。実は、最近はかなり隠れレタッチをやっているので、この辺りの味付けは良く理解出来るつもりです。
次は「脱・普通」ですか。師匠の「画」に対し「記録写真」といつも自嘲しているので、意識はしているんですが、まだまだですね。入り口にも入ってないし・・・
これが出来るようにならないと、弟子入りした意味がないと認識しておりますので、ノロマな亀のような歩みになると思いますが、精進致します。
押忍。( ´ー`)